伊那・もみじ湖の黄葉(16.11)

零細出版人の遠吠え

12/08 来年の話をすると鬼が笑うそうですが、きょうは早ばや来年の催し物のお知らせ(冒頭に掲載のポスター参照)−。

日本ジャーナリスト会議(JCJ)講演会

上出義樹

《メディアを蝕む報道の自己規制》

第2次安倍政権成立以来、メディアへの政権の露骨な介入・攻勢が相次ぐなか、「萎縮」「忖度」「自己規制」…といった悪しき風潮が報道現場を蝕んでいる。吠えることを忘れた「ウォッチドッグ」の致命的な病巣にメスを入れ、民主主義の安定装置としてのジャーナリズム復権の手だてを考える。

 と き:2017年2月12日(日)13時半〜16時
 ところ:日比谷図書文化会館4F会議室

   東京メトロ 丸の内線・日比谷線「霞ヶ関駅」徒歩約3分
   都営地下鉄 三田線「内幸町駅」徒歩約3分
   東京メトロ 千代田線「霞ヶ関駅」徒歩約3分
   JR新橋駅 日比谷口より 徒歩約10分

 資料代:1000円(学生500円)

12/07 問題だらけの「カジノ法案」が、ろくな審議もせず、わずか6時間で衆院を通過しました。
「統合型リゾート〈IR〉整備推進」などと標榜するこの法案、その目玉は、刑法の賭博罪で禁じられている賭博行為(ギャンブル)をおおっぴらに認めようとするところにあるのは明白。そんな「負い目」を糊塗するために、「施行後1年以内をめどに実施法案をつくる」などと言っているわけ。
こんな悪法ができた日には、反社会的集団が利権に群がったり、マネーロンダリング(資金洗浄)に使ったりするだけでなく、「ギャンブル依存症」患者を増大させ、治安の悪化や人心荒廃、多重債務、家庭崩壊といった社会問題を、いっそう深刻化させてしまう恐れがあります。
問題は、法案そのものの中身だけではありません。その「審議」も、唖然呆然、前代未聞のことばかり−。
けさの東京新聞によると、衆院内閣委で質問に立った自民党・谷川弥一議員は、「あまりにも時間が余っている。地元のことと最後に私見を述べて終わる」と言ってから、「40分の質問時間のうち28分を過ぎたあたりから般若心経の一部を唱え、さらに『夏目漱石が好きだ』と文学論を展開した」。
しかもそのあと維新の浦野靖人議員も、「『私は高校で毎日般若心経を唱えていた』と応じ、質問時間を残して席に座った」という。
しかも、呆れ果てるのは、自民党や「金魚の糞」ばかりではないようです。本来なら毅然として悪法に立ち向かうべき野党第1党の民進党が、議決前に党の方針を固められず、採決後になってから「反対」を表明するなどという体たらく。
この国の議会政治は、もはや死に体同然!

12/06 イタリアの国民投票で現政権派が敗北、レンツィ首相が辞意を表明。オーストリアの大統領選挙では、エコロジスト出身候補が辛うじて勝利したものの、極右候補が驚異的に支持を伸ばしています。
「トランプ現象」が欧州まで呑み込んだということなのか、どこでも「ポピュリズム」勢力が伸長しているようです。
でも、「極右」ばかりが伸びているのかというと、そうではありません。ギリシャの「急進左翼連合」やスペインの「ポデーモス」なども考えあわせれば、EUを含む「既成政治システムへの拒絶反応」とみた方がよいのかもしれません。
ひるがえって日本を見てみるとどうでしょう? この国も決して例外ではなく、人々は新自由主義やグローバリズムに苦しめられているのですが、反対世論はまだまだ弱いよう。
なぜなのでしょう? すでに、国際的には「極右」の範疇に入れられる政党の「一強支配」の下にあるからなのでしょうか? あるいは、「五つ星運動」のベッペ・グリッロよりはるか以前にお笑い芸人をトップに据えた「政治先進自治体・大阪」で、「維新」が「既成政治の打破」を唱えて勢力を伸ばしているからなのでしょうか?
ともあれ、そんな「拒絶反応」が、もっとまともな形で出てくることを期待したいものです。

12/05 「モミイ再選」の芽は断たれたものの、引き続きNHK経営委員会は「密室での会長選び」に入ることになります。
これに対し前出の「NHK全国退職者有志」は、7月に立ち上げた「次期会長推薦委員会」で、視聴者の信頼を取り戻すために最もふさわしい以下の3名の候補者を推薦、おととい経営委員会に文書提出しています−。

 落合恵子氏(作家)
 廣渡清吾氏(法学者、東京大学名誉教授)
 村松泰子氏(社会学者、東京学芸大学名誉教授)

推薦にあたっては、次のような基準が設けられたとのこと−。

「私たちは、『放送は文化である』と考えます。文化にとって必要な要件は、『自律性』です。ドラマも…ニュースも何者にも支配されず、NHKの責任において、制作されるべきものと考えます。会長はその先頭に立ち、『文化の創造』という理念に基づいて、経営にあたる象徴的存在であるべきであると考えます。そのために、次期会長候補推薦委員会では、以下の基準を設けて候補を推薦しました。

 1.『政権からのメディア干渉に立ち向かえる人』
 2.『視聴者の広い信頼と支持を得られる人』

 さらに、指名部会が示した資格要件にある『構想力』『リーダーシップ』『経営的センス』を備えているかどうかを考えるうえで、社会的知名度や実績も考慮しました。」

これまでのように、もっぱら財界出身者から選んだり、いわんや政権の意のまま決めたりせず、視聴者・市民の自発的意思を尊重して会長を選んで初めて、「みなさまのNHK」といえるのではないでしょうか。

12/02 「NHK籾井会長、再任困難/経営委員の同意足りず」 −。けさの朝日新聞1面記事に快哉!
来年1月に任期満了を迎える会長を誰にするか? この6日に開かれるNHK経営委員会の会長指名部会で、12名いる委員が推薦する候補者について話し合われることになっているのですが、就任以来あちこちで物議を醸し続けてきたあのモミイさんを推す人が、放送法に定められた9名にはどうにも届かないよう。
それもそのはず同部会は、3年前の11月「次期会長の資格要件」について、以下のように決定しているのです−。

 1)NHKの公共放送としての使命を十分に理解している。
 2)人格高潔であり、広く国民から信頼を得られる。
 3)政治的に中立である。
 4)構想力、リーダーシップが豊かである。
 5)社会環境の変化、新しい時代の要請に対し、的確に対応できる経営的センスを有する。
 6)業務遂行力があり、説明力がある。

あっ、こりゃダメだー。返す返すも残念なことに、モミイさんには、6項目のどれも当てはまりません。つまりは、「不適格者」ということになります。
それでも「どこへ出しても恥ずかしい会長」は、まだまだ「やる気満々」のようですから、油断はできません。
モミイ会長就任以来、早くから経営委員会に「会長辞任勧告あるいは罷免」を求めてきた「NHK全国退職者有志」ら市民団体による「籾井会長罷免要求署名」は現在、8万筆近く集まっているとのことです。
ここは視聴者・市民の力で、何としても「まともな見識を備えた会長」にしたいものです。

12/01 政府はきのう、1兆円もの国費を投じながらあえなく頓挫した高速増殖原型炉「もんじゅ」の「後継炉」開発に取り組む方針を明らかにしました。けさの朝日新聞によると、その「方針」とは、以下のようなものだそう−。

●核燃サイクルを推進し、高速炉の研究開発に取り組む
●2018年をめどに、具体的な工程表を策定
●今後10年で実証炉の基本設計や開発体制を固める
●フランスの次世代高速実証炉ASTRIDなど、海外と協力
●「もんじゅ」や、実験炉「常陽」も活用

おいおい、ちょっと待ってくれ!
そもそも、その「もんじゅ」なるもの、「夢の原子炉」なんて触れ込みで始めたものの、初臨界から20年余りで実働わずか220日。ナトリウム漏れ事故を起こしてダウンしたまま、以後、再起不能。「文殊の知恵」どころか、何の教訓も学ばないまま、目下、「廃炉」が検討されているんですよ。
原型炉すら動かせなかった者が「実証炉」ですって!? 冗談じゃない! あれだけの大失敗を仕出かしながら、何の反省もなく「後継」だなんて、よく言えたものです。
こりゃ、「悪夢」以外の何ものでもないじゃないですか。