「菜の花まつり」は花より団子、おひたしが美味(17.03)

零細出版人の遠吠え

04/24 朝日新聞政治部次長・高橋純子さんが書かれるものは、いつも気っ風がよくて小気味いい。けさのコラム(政治断簡)のタイトルは、「スットコドッコイと愛の行方」。ついつい「何それ?」と引きつけられてしまいます─。

「…この世界に開かれた節操のなさをこそ、私は愛(いと)おしいと思う。
 伝統も文化も国も郷土も、重層的で多面的だ。愛すべき部分も憎まざるを得ない部分もある。いいからとにかく尊重しろ、愛せと言うのは、バカになれと言っているに等しい。右傾化というよりスットコドッコイ化。愛さえあれば生きていけるってか。」

小学1年道徳教科書の検定で、「パン屋」 が「和菓子屋」に替えられた話を軽妙に批判した一文ですが、続いて紹介される、参院内閣委員会での自民党・有村治子議員(元女性活躍相)の質問は、ウーン、まさに「スットコドッコイの極み」です─。

「自衛隊機のスクランブルが昨年度過去最多、中国の脅威が高まっているとのニュース解説にNHKが使った、中国の国旗の下に日の丸を配した画をやり玉に挙げた。『この映像はまさに主権が奪われた状況の属国、隷属したポジションに日の丸を置いている』『中国の方から見れば、中華思想、チャイナファーストを日本の報道が自らやってくれていると見えるのではないか』…大丈夫か。」

筑紫哲也さんがよく言っていた「茹でガエル」のように、毎日毎日のこんな馬鹿げた話の積み重ねが、この国の社会をどんどんおかしな方向へ導いているってことなんでしょうね?

04/21 「テロ対策という擬似餌」を文字どおり取ってつけた「テロ等準備罪」=「共謀罪」。
「組織的犯罪集団だけを対象にする」だの、「治安維持法の時代とは格段に違う」(自民党議員)だの、果ては「東京五輪を開けないと言っても過言ではない」(アベ首相)だとかの言説が、まことしやかに流布される昨今、きのうの朝日新聞インタビューに登場された元「文藝春秋」編集長・半藤一利さんのお話には、歴史と真摯に向きあう作家の鋭い洞察力を感じました─。

「今回の法案は(2013年成立の)特定秘密保護法や、(15年成立の)安全保障法制などと同じ流れにあると捉えるべきだ。歴史には後戻りができなくなる『ノー・リターン・ポイント』があるが、今の日本はかなり危険なところまで来てしまっていると思う。」

ところで30年前、町田市玉川学園で起こった現職警察官電話盗聴事件に憤り、この醜悪な権力犯罪を果敢に追い詰めた地元住民たちの心の支えとなったのは、マルチン・ニーメラー牧師の次のような言葉でした─。

「ナチスが共産主義者を攻撃したとき、自分はすこし不安であったが、とにかく自分は共産主義者でなかった。だから何も行動にでなかった。次にナチスは社会主義者を攻撃した。自分はさらに不安をましたが、社会主義者でなかったから、何も行動にでなかった。それからナチスは学校、新聞、ユダヤ人等々をどんどん攻撃し、自分はそのたびごとにいつも不安をましたが、それでもなお行動にでることはなかった。それからナチスは教会を攻撃した。自分は牧師であった。だからたって行動にでたが、その時はすでにおそすぎた。」

「ナチスの手口に学ぶ」ことを真顔で推奨するような内閣を戴く私たちです。何としても一刻も早く、この「かなり危険なところ」から抜け出さなければなりません。

04/20 「原発事故なんかなかったかのように」思えてしまう昨今、「まるで何もなかったかのように」消え行く森友疑惑」。
この問題が明るみに出てから「誰よりも名を上げた男」財務省・佐川宣寿理財局長のウソを完膚なきまで暴き出す「新資料」が発覚しました。
これを発掘したのは、フリーライターの菅野完さん。菅野さんのかざすその紙には「今後の手続きについて(説明資料)」とあります。書いたのは、財務省近畿財務局。
菅野さんの「絵解き」に耳を傾けると─、

「この紙で説明される内容は、土地取得要望書の提出から始まり、国有財産近畿地方審議会が平成27年2月に開催される予定であることや、財務局と航空局による現地確認のスケジュール感、有益費に関す事項や、定借後の定期報告のあり様などなど、微に入り細にわたっており、かつまた、網羅的だ。さらには、貸付契約の話だけでなく、最終的に売買契約に至る道筋まで、すべて、完全に説明しきっている。…近畿財務局は森友学園に『もっとも手早く土地を入手する方法』を手取り足取り教えているとしか思えない。」

こんな文書が何と2014(平成26)年12月17日に、森友学園側に手渡されていたのです。
この間、何度も国会答弁に立った佐川理財局長は、「第123回国有財産近畿地方審議会より前に、貸せるだろうとの見通しや、売買契約の見通しを伝えたことはない」などと明確に否定していたのですが、それがまったくの虚偽であったことを、この近畿財務局資料がはっきりと証明してくれました。
菅野さんの手元にはまだ「段ボール4箱ほどの〔カゴイケさんからの〕資料の束」があるそうで、「もう少し丹念にこの資料の束を掘り返してみるとする。佐川局長は期待して待っていてほしい」と言っています。そりゃあ、こちとらも大いに楽しみ。

04/19 そうこうするうち、「恥とバカの上塗り」は止めどなく広がります─。

「何でも反対、全く財源の裏付けのない無責任な公約や、空虚なキャッチで市民への詐欺行為にも等しい沖縄特有のいつもの戦術」

沖縄県うるま市長選をめぐり、「沖縄差別丸出しの不見識」を自らのFBに書き込んだのは、自民党・古屋圭司選対委員長。「撤回する意思はない」そうです。
もう、逐一フォローしきれないほど打ち続く「巨大与党のおごり」ですが、けさの「沖縄タイムス」社説がそれを思い出させてくれたので、引かせていただきましょう─。

「外国人観光客に対する文化財の説明を巡って『一番のがんは学芸員』と発言し、すぐに撤回した山本幸三地方創生担当相。
 森友学園が起こした訴訟を巡る国会答弁で、訴訟への関与を強く否定しておきながら事実が明らかになると『記憶がなかった』と説明にならない説明を繰り返した稲田朋美防衛相。
 安倍政権では台風被害の視察を巡る失言で3月に務台俊介内閣府政務官が更迭されている。
 中川俊直経済産業政務官が女性問題報道で昨日、引責辞任したばかりでもある。
 任命責任を問う声が出てくるのは当然。
 だが安倍晋三首相は問題閣僚の辞任要求をはねつけ、逆に野党を責めることで自らへの批判をかわし続けている。」

同社説は、「日本の民主主義がチェック・アンド・バランスの機能を失いつつある。/それこそが深刻な問題だ」と締め括っていますが、まさに図星。

04/18 ところで、覚えきれないほどたくさんあるのは、悪政・悪法の類いばかりではありません。「アベ一強政治」のもと、その担い手である「劣化閣僚」の面々が、連日のように暴言・失言を吐くやら、「お粗末答弁」を繰り返すやら…
いくら顔から火が出るほど恥ずかしい受け答えをしても絶対に辞めさせられることなく、のうのうと大臣席に座り続け、永遠に「お粗末答弁」を繰り返していられるのも、「一強政治ならではの特典」なのでしょう。
その最先端を行くのが、金田勝年法相。きのうの衆院決算行政監視委員会での「共謀罪」をめぐる民進党・山尾志桜里議員への答弁は、もうこれ以上はないと思える「恥とバカの上塗り」─。

 山尾氏:保安林でキノコを採ることもテロの資金源となるか?
 金田氏:森林窃盗の対象には竹、キノコの他、森林内の鉱物、
     岩石なども含まれ、相当の経済的利益を生じる場合も
     ある。

また、山尾氏に個々の対象犯罪を選定した理由を問われ、

 金田氏:法案の細部について一つ一つ答えるには、ぜひ政府参
     考人(法務省刑事局長)を呼んでほしい。

ああ、こりゃもうダメだ。「アベ政治」の前までは、これほどのお粗末が放置されることはなかったように思うのですが、いまやこのていたらく。「日本政治の劣化」は、奈落の淵に堕ちるまで続くのでしょうか?

04/17 おとといの「朝日川柳」に、畏友・坂巻克巳さん(元岩波新書編集長)の作品があるのを見つけました。

  〈過去形で「悪政時代」歌いたい〉

ごもっとも。先日ペギー葉山さんが亡くなり、久しぶりにこの曲、いえいえ「学生時代」を聞きました。

 「秋の日の図書館の ノートとインクの匂い…」

そういえばあの頃、レポートも長ーい長い卒論も、万年筆とインクで書きました。いまじゃそんな匂いも、どこかへ消え去ってしまったのでしょうね。
ところで「悪政時代」の方ですが、「アベ一強政治」のもと、あまりにたくさんの悪政・悪法の類いが一気に次々と通過させられるものですから、何があったのか思い出すのも大変なくらいです。
無精してネットで検索してみたところ、<安倍政権の悪政一覧表>というのがありましたので、そこから一部を引っ張り出させていただきましょう─。

憲法改正(安保法制懇)、集団的自衛権、辺野古強行、「アベノミクス」(虚構の経済策)、出口戦略無き無制限緩和、「日本会議」によるファシズム政治、残業代ゼロ法、派遣法改正、消費増税、法人税減税、特定秘密保護法、原発再稼働、マスコミへの圧力・言論統制、GPIFによる株価操作…

「〔第2次〕アベ政権になって2年半」だけでこんなにあるのですから、なかなか覚えていられないのも道理というもの。