おかげさまで30年


画像ネタ不足のこの季節の定番(18.01)


零細出版人の遠吠え


01/16 慰安婦問題についての2015年の日韓合意をめぐって、日韓関係がギクシャクしています。
文在寅・韓国大統領が日本に「自発的で誠実な謝罪」を求めたことに対し、菅官房長官が「1ミリたりとも合意を動かす考えはない」と応じれば、安倍首相も、平昌五輪開会式への出席見送りを臭わせて揺さぶりをかけます。
日本政府のこうした対応を正面から批判する論調が、この国のメディアであまり見られない中、元外務省国際情報局長・孫崎享さんの論考「公式文書すらない日韓合意、韓国の見直しを非難する安倍首相のほうが異常で非常識」は、大いに注目されてしかるべき(Business Journal)─。

それによると、「国際約束の形式」には1)条約、2)行政レベルでの合意書、3)署名なしの合意、の3つがあり、問題の
「合意」は「条約でもなく、外相間で文書に署名を得たものでもない」ということになります。
したがってそのような「合意の効力」は、「基本的に行政機関の存続期間に限られる。もし新たな政権に順守を求めるなら、新たな政権と新たな約束を取り付けるより方法はない」と言いきります。
こうして、「新しい政権の誕生後、国民の関心の高い問題で、新政権が方針を変えることは異常ではなく、…『合意は国と国との約束で、これを守ることは国際的かつ普遍的な原則だ。韓国側が一方的にさらなる措置を求めることは、まったく受け入れることはできない』と息巻く安倍首相が異常なのである」と。なーるほど。

01/15 こちらが呆れている暇もないくらい、よくもまあ、次々と暴言を繰り返すものです。あの「お騒がせ男」トランプ氏が、こんどはアフリカ諸国やハイチからアメリカに来た在留者を指して、こう述べたというのです(ハフポスト)─。

「そんな汚い便所のような国の連中を、なぜ受け入れるのだ」
と。

発言は、災害や紛争などで米国に逃れてきた人々に、一時的に在留資格(TPS)を付与する案について議員らが提案をしたときに飛び出したのだそう。
歴史の歯車が100年も前に逆戻りしたような恐るべきヘイト発言ですが、少し前にも、ハイチ出身者は「全てエイズの罹病者」と言ってみたり、「ナイジェリアからの最近の移民は、決してアフリカの小屋には戻らない」などと言い放ったりしている男のことですから、さもありなん。
持ち前の「下品さ」はとどまるところを知らず、W.Post紙は、そのときの発言としてこうも伝えています─。

「なぜハイチ人がもっと必要なんだ。追い出せ。どうして我々が、ケツの穴(Shithole)みたいな国から来た人々を抱えているんだ」

さすがこれには、あちこちから非難轟々。メキシコのビセンテ・フォックス元大統領は、11日にこうツイートしています─。

「トランプの口は世界一汚いケツの穴だ。誰が米国に迎え入れられ、誰がそうでないのか、何の権限があってお前が決めるというのか。米国の偉大さは、多様性の上にある。自分自身も移民の子孫だということを忘れたのか、ドナルドよ?」

トランプに発する「下品さ」はさて措いて、いやはやごもっとも。

01/12 けさの朝日新聞文化文芸面に、出版取次の窮状を伝える記事がありました(「出版取り次ぎ『もう限界』/一晩で配送55店、積み荷は激減」)。
「出版市場の縮小」で積み荷が激減しているのに、配送先は増えているというアンバランスが、取次業務の非効率を生んでいる、と。
その背景には、コンビニ軒数の激増(この1年で1000店以上も増加)があるということですが、これは主として「雑誌」や「コミック」の世界のお話。
しかし、コンビニでは販売していない「書籍」の場合も、事情は似たりよったり。根本的な原因はやはり、出版物売上げの大幅減にあるということなのでしょう。
1996年のピークを境に右肩下がりの出版市場ですが、昨年末(17年11月)には、ついに以下のような惨憺たるありさま─。

 出版物全体の販売金額:1069億円(前年比−7.8%)
 うち書籍      : 515億円( 同 −3.1%)
 うち雑誌      : 554億円( 同 −11.8%)

世の中の景気が上向いているなどと伝えられる昨今、わが出版界だけが「ブラックホールのようにポッカリと」取り残されてしまった、ってこと?

01/11 そろそろ確定申告シーズンということで、税務署の現場は大忙し。今年は「それに輪をかけ大変な事情」がかぶさっています。
個人事業主から、領収書について「おたくのトップは『書類は廃棄済みで復元できません』で押し通したのに」と、苦情が来ているのだそうです(文春オンライン)。
そりゃそうでしょう。森友学園への国有地格安払い下げ問題をめぐり、国会であれだけ強気の虚偽答弁を繰り返した佐川宣寿前理財局長が国税トップに登り詰めているのですから。
しかもこのお方、後任の太田充理財局長が森友側と近畿財務局の間で「金額のやりとりがあった」までは認めたうえ、「金額の話はしたが、価格交渉ではない」などと「苦しすぎる答弁」に追われていたのに、ダンマリを決め込んだまま。長官就任以来、公の席で何の釈明もしていないのです。
そんな佐川さんが、日本税理士会連合会の機関紙『税理士界』1月15日号の「新春対談」にさっそうと登場、「納税者の皆様の理解と信頼を得て適正な申告・納税を確保していく」だの、「納税者や税理士の皆様から信頼される組織運営を一層進めてまいりたい」などと、「どの顔して言うのか」問われるような発言をしているのだそう(「森友問題どうなった? 佐川国税庁長官が機関紙で "珍発言"」日刊ゲンダイ Digital)。
しかもこの機関紙、いっさいのメディアから逃げまくっている長官氏にとって唯一気の許せる場のようで、特別国会で野党から国会招致を求められていた最中の11月にもご登場─。

「納税者の皆様の理解と信頼を得て、国税庁の使命を十分に果たしていく」ですと。

「理解と信頼」だの「使命」だの、あなたに最も似つかわしくない言葉を吐くのは金輪際、おやめいただきたい。

01/10 このところ沖縄で、米軍ヘリの事故や不時着が相次いでいます。昨年9月以来、5カ月連続で計7回というから、ただ事ではありません。

「なぜ一昨日のニュースをまたやっているのか」

8日、読谷の不時着を報じるテレビニュース見た政府関係者の一人は、2日前に起きた伊計島の「不時着事案」だと誤解したそうです(1月9日付琉球新報)。
かく言う零細出版人も、まるで同じ思いが一瞬頭をよぎったことを白状しなければなりません。それほどにトラブルが頻発している、ということです。
9日、小野寺五典防衛相がマティス米国防長官との電話会談で、「再発防止策」や「点検整備の徹底」などを申し入れていますが、相変わらず「抗議」はしていません。

「本当に言葉を失うほどだ。日本政府も当事者能力がないことには恥ずかしさを感じてもらいたい」

翁長雄志知事がそう憤るのも当たり前。あっちにもこっちにも一向に聞き入れられることのない「沖縄の声」─。もはやそれは「構造的な問題」と言うしかありません。

01/09 米ジャーナリスト、マイケル・ウォルフ氏によるトランプ政権暴露本『炎と怒り:トランプのホワイトハウス、その内幕』("Fire and Fury - Inside the Trump White House")が「発売即売りきれ」の絶好調。
で、この本の最大の成功要因は、「主人公ドナルド氏の反論」にあるようです。
ウォルフ氏が「トランプ氏は精神的に大統領という職務に向いていない」と決めつければ、ドナルド氏は得意のツイッターで、こう反撃します(ロイターコラム)─。

「実のところ、人生を通して、私が持つ2つの最上の資質は精神的安定性と、なんというか、とても賢いということだった」

「私は非常に成功したビジネスマンからトップのテレビスターになり…そして米国大統領になった(初めての出馬で)。これは賢いのではなく、天才に値すると私は思う。それも、いろいろ考え合わせると非常に安定した天才だ!」

ご自分でそこまでおっしゃるのですから、あのお方、やっぱり「幼稚な虚け者」なのでしょう。ウォルフ氏はこうも言っています─。

「誰もが話し、誰もが共通して持っている一つの描写とは、トランプが子どもみたいだということです… この男はものを読まず、話を聞きません。彼はピンボールのように、ただめっぽうに撃ちまくっているだけなのです」

やっぱり、ねぇ。最近なんだか、国際ニュースがプロレス報道化しているのは、そのあたりにあったのですね。